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ボーカロイド考察

 


 
ボーカロイドという技術は 流行を越えて新しい日本的カルチャーとして 定着していっている感じがありますね。
 

初音ミク


曲のクオリティを上げたくて、 歌詞とメロディ、初音ミクの歌は出来ているが、アレンジだけなんとかしてほしい、
自分が持っている機材では どうしてもイメージした音にならない…
原曲のイメージはそのままに サウンドだけプロレベルのものに差し替えたい、

といった、これまでなかったような 新しいご依頼も色々と受けるようになりました。


ボーカロイドの画期的なところは、自分の思うがままに歌わせることが出来ることです。人力では到底不可能な速いパッセージや、 J-POPでは見かけないような 斬新な歌詞やメロディーワークなど、 すべてが思うがままです。


そして何よりネットを通してリスナーにダイレクトに届けられるということです。何しろダイレクトですから、 J-POPなど通常CDがリリースされるような プロセスを経ません。制作の過程で多くの人が楽曲に関わることで、曲の方向性が変わってしまったり、 いわゆる「売れ線」に曲をねじ曲げられることもありません。
 
すべてが思うままリスナーに届けられるので、実験的なものから派手なものまで 受け取る人もそれぞれの感性で 曲を楽しむことが出来ます。

作り手の楽曲に込めたワクワク感が直接聴き手に伝わっていくという、音楽の本来あるべき姿がそこにあるんだと思います。

たくさんあるボカロ曲の中で、より注目されるには そんな曲作りのワクワク感プラス、アレンジやミックス、マスタリングなどで差をつけるのは いい方法かもしれません。
 
 

初音ミク2

 

アレンジやミックスでの3つの注意点

 

1.音程に気をつけろ!

 
初音ミクは「音程がやや不安定に聴こえる」という特徴がありますので、ピッチ補正は必須となります。メロダインなどで完全に音程をアジャストしてしまった方がいいと思います。
 
歌の入りが不安定、途中が不安定、語尾が不安定、この3つのどれかが該当しますが、膨大にサンプリングされたボイスの断片がつなぎ合わされたのが初音ミクの歌になりますから、音程感が不安定になるのは致し方ないことなのです。
 
人工的な歌だから音程は完璧だろうと案外みなさん軽視していることなので注意点だと思います。聴いていて「なんとなく歌が浮いて聴こえる」そんな場合は音程が不安定なことが多いです。
 
 

2.周波数特性に気をつけろ!

 
初音ミクの歌はシンセリードの音に特性が近いです。シンセリードの音がとても繊細で様々な音と周波数特性的にカチ合うことが多いのと同様に、初音ミクの歌が聴き取りにくい場合は音量の問題ではなく周波数特性の問題であることが多いです。
 
EQなどで初音ミクの歌が入るスペースを空けてあげなければいけないのです。特にピアノやギターなどの中域とカチ合うことが多いので、ピアノやギターが初音ミクと周波数的にカブる部分をEQでカットすることがとても大切です。
あとは初音ミクの歌は元々かよわい音なので、コンプレッサーやリミッターでアタック感を強めたり出音を太くしてあげる必要があります。
 
 

3.キーの高さに気をつけろ!

 
ボーカロイドは人間が歌えない非常に高いキーを歌わせることが出来ます。それはそれで面白いのですが、高すぎるキーがあまりに続いてしまうと聴くに堪えない曲になってしまうことが多いでしょう。これは普通の音楽と同じですが音楽的なメリハリの問題です。「山を作り谷を作る」この作曲の大基本がぶっ壊れてしまいますので、ここはきちんと意識すべき点です。
 
ボーカロイド初期の頃はそんな大基本をぶっ壊すことが面白がられましたが、今は音楽としてきちんと成立したボーカロイド曲が求められることが多いです。
人間が歌える可能性を残しておいた方が、実際に人間のボーカリストに歌ってもらったらどうなるんだろうみたいなアプローチもできますしね。
 

 
初音ミク3

 
ラフすぎるアレンジやミックスで せっかくの歌詞やメロディーの世界観が 台無しになっている楽曲を見かけるのは 事実です。ボーカロイドという技術だけが 目新しかった時代がここ数年の流れだとしたら、 ここから先は、やはりクオリティ勝負に なっていくのかもしれませんね。

海外でも注目されているボカロですが、実は日本人ならではのワビサビの効いた エッセンスが凝縮されているのもひとつの特徴でしょう。

西洋文化も東洋文化も分け隔てなく取り入れる和洋折衷な感性、新しもの好きで派手好みみたいな粋な感性は、日本人だけのフィーリングなのかもしれないですね。


様々なクリエイターが初音ミクや様々なボーカロイドを使いこなして、新しい音楽像を構築していく様子はとても興味深くもあります。

これからのさらなる動向がますます楽しみです。

 
 
 

 

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