プロ制作の必要性
音楽のレベルを上げる意味
プロ制作でなければならない理由
少しでも予算を抑えたい。
これは誰もがまず思うことですよね。僕もそうです。
ただ、音楽制作という特殊な分野では「市販作品=プロ制作」のオンリーワンであって、それ以外の制作方法はないということに注意が必要です。プロ制作機器による楽曲制作が大前提になるので、制作機器を安く抑えたから制作予算も安くできますということは不可能なのです。この鉄板ルールを無視してしまえば、世の中に向けてリリースされる圧倒的多数の市販作品の中で取り残されてしまうからなんです。

制作機器、制作工程、これだけは絶対に外せないのです。
これをスルーしてしまえば、完成した音楽が「なんか違う」「なんかしょぼい」「これはまずい」ということに絶対なってしまうのです。この「なんか」とはみなさんがこれまでの人生で聴いてきた市販音楽の絶対基準から外れているという無意識レベルの感覚で、機材とかそんなことはよくわからない、でも「なんか」違うという感覚は圧倒的多数のマジョリティと違うという違和感なんです。
制作予算を抑えるとしたら人件費など楽曲そのものに関係のない部分でということになります。
世の中の商業音楽の秘密
洋楽邦楽問わずアーティスト曲、ドラマやテレビ番組のBGM、CM音楽、ストリーミングでみんなが楽しんでいる聴き放題サービスの曲、当たり前のように耳にしている曲の99%がプロ制作の制作工程を経て世の中に発信されています。

無意識のうちにみなさんの脳内には「世界標準の音楽」がインプットされているのです。テレビで聴いた音、映画で聴く音楽、ブルーレイで見たライブ、聴き放題でなんとなく流しているあの曲、YouTubeのプロモ動画、すべて世界標準の音で作られています。
ゲームミュージックだけはちょっと特殊で、民生機による完パケが許容される世界で、これはゲーム音楽そのものが時代時代のトレンドやメジャー感、サウンドや音質の絶対基準、といった世界標準から良い意味で外れてきた歴史があるので、アーティスト曲や映画・ドラマ曲、テレビやCM曲などの圧倒的多数の音楽が則っている音楽的ルールから外れていても許されるという特異な立ち位置にあるためです。アマチュアリズムが面白がられる特徴があるんですね。テクノなどのクラブミュージックもその傾向にあります。
制作予算の問題も実際問題としてありますが、ゲームミュージックというものはクリエイター個々の独自の制作機器やアイディアによって曲が完パケされることがほとんどです。だから、ゲーム音楽だけ他の音楽と「何かが違う」と感じると思います。人によって良い意味にも悪い意味にもなると思いますが、一般的な音楽との質感の違い、チープさやアングラっぽさ、統一性のなさ、これらが独特の個性を築いているのがゲーム音楽という分野なのです。僕はもちろん大好きですけどね!
でもゲーム音楽でない限りは、圧倒的多数を占める音楽の世界標準のルールに従わなければなりません。みなさんが好きなアーティストとまったく同じ制作方法に従って音楽を形にしていく必要があるのです。これは音楽活動を始める多くの人が知りません。誰も教えてくれませんからね。Googleさえも知りません。
昔は音楽活動→売り込み→契約→録音→発売のように必然的に嫌でもプロ制作の方法論と向き合うことになるものだったのですが、いま現在はネットの進化でいきなりデビュー、いきなり音源リリースが可能になった反面、この音楽を形にするための大事な大事な情報が欠落してしまっている人が増えている印象です。逆に遠回りしてしまうことになるので本当に気をつけてください!
プロ制作は誰でも手が届く
プロ制作と聞いて心配しないでください。
かつては大きな予算が必要でしたが、音楽制作の様々な技術進歩で5万円10万円という予算から始めることが出来ます。アリアナグランデもAKBも、ハリウッド映画もテレビCM曲も同じ制作方法で音楽が形になっていきますが、それらと同じ世界標準の制作方法で音楽を作る予算が5万円10万円からということです。音楽制作や音響技術の歴史を知っている人からしたら、これは本当にとてつもないことなんです。だって何百万、何千万、何億といった予算が音楽業界の常識だったんですから。
バブルがはじけたから…そうではありません。
制作機器やテクノロジーの劇的な進化の賜物なのです。
僕らはものすごい時代に生きているのです。

ariana grande
誰でも手が届くところにプロ制作はあります。
それなのにプロのアーティストじゃないからという理由で、自分の可能性を小さくしてしまったら本当にもったいないです。
いま現在本業のプロだろうが副業のアマチュアだろうが、事務所に所属しているとか所属していないとか、そんなのどっちでもいいじゃないですか。「音楽をやりたい!!」その気持ちだけで十分すぎます。
ただ僕が言いたいのは、音楽のちゃんとした作り方、ちゃんとした発信の仕方はプロの方法論にきちんと則って活動してほしいということなんです。こればかりは商業音楽の世界で何十年もの間、積み上げられてきたものですから、そう簡単には変わらないのです。
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