HOME | 価格破壊
 

音楽における価格破壊


 

数億円が数百万の衝撃

 
音楽における価格破壊が爆発的に起こったのは2005年から2010年くらいの間でした。音楽業界の一極集中型のビジネスモデルに変化が見え始めた頃です。
 
いわゆるすごいスタジオにあるような レコーディング機器は安くても数千万、一線級になると数億円するようなものが当たり前でした。当然、プロの音を作ったり構築するには、そういったスタジオを使うことが必須だったんです。絶対に避けては通れない道でした。何億円もかかってるようなスタジオを使わないと市販レベルのちゃんとした音楽を作れなかったんですね。

ところがテクノロジーの劇的な進化により そんなプロの音をプライベート・スタジオで 完璧に作れるまでになったのです。ただし今だに誤解されていることなんですが、数万円のシーケンサーや民生のレコーディング機器ではさすがに不可能です。どう頑張ってもプロの音にならないことは少しでも音楽制作の経験があればきっとわかってもらえると思います。
 
そうはいっても数億円かかっていたものが、 現在では数十万円から数百万円。
長いポップミュージックの歴史から見てもこれは革命と言っても過言ではない衝撃度でした。すぐにそうなったわけじゃありません。90年代あたりから10年、15年くらいかけて実現した話です。データのやり取りなども含めて、ネットの一般普及とも連動しています。


 

音楽は10年進んでいる

 
 
その価格破壊が起きた2005年から2010年頃、ボカロPといわれる新手のクリエイターたちが現れました。初音ミクに代表されるボーカロイドを操って毎日様々なボカロ曲がニコニコ動画で発信されまくったのです。この流れはプロの世界にも大きく影響して、多くのプロミュージシャンが初音ミクとコラボしたがったほどでした。
 

初音ミク

 
正直、ニコ動のボカロ曲は激安シーケンサーや素人ミックスの影響で曲自体はシッチャカメッチャカです。売り物としては聴けたもんじゃありません。でも、ボカロに好き放題に歌わせるというそのアイディアはとても面白かったんです。制作機器の価格破壊が生み出した新しい現象でした。
 
そして数年後、そのシッチャカメッチャカ感は飽きられて、素人感満点の曲は消えていきます。今のボカロ曲はその当時より何倍も洗練されて、もはや生身の歌とやり合えるほどにプロフェッショナルな領域にあります。これはどの世界でも歴史の必然みたいなもので、最初は素人のお遊びが大量に溢れます。鬼のように溢れます。ネット黎明期の個人ホームページなどがそうですね。そしてその後は、力あるものだけが、あるいはクオリティの高いものだけが残っていくという宿命とも言える流れです。
 
この流れ、今現在の何かに似ていると思いませんか?
今のYouTuberです。ボカロPの出現と非常によく似ています。
 

YouTube

 
2020年の今、YouTuberたちがテレビタレントの座を脅かし始めました。プロの世界に大きな影響を与えています。プロのタレントたちがこぞってYouTuberに参戦している姿は、2009年前後の初音ミクブームにとてもよく似ています。
 
YouTuberの世界ではこうしたプロの参戦によって、ただ部屋でダラ~っと撮影しただけの質の低い動画は押されつつあります。文字だけの動画なんてもってのほかです。視聴者に役立つ動画、視聴者を楽しませてくれる動画、これが大テーマでない動画は速攻で停止ボタンを押されます。
 
そして、この後どうなるか?
 
未来につづく道は音楽の世界と同様でしょう。力あるものだけが、そしてクオリティの高いものだけが残っていく未来です。本業とするプロタレントであろうが、兼業のアマチュアYouTuberであろうが、レベルの高いものだけが残っていく新たなゾーンに入っていくでしょう。より自由に、よりパーソナルに、より真実の情報が求められる時代になっていくということですよね。
 
音楽はあらゆる娯楽産業の中でも最も早く現象として動きが現れると言われますが、やはりそうでした。およそ10年ほどYouTuberより早く、ボカロPによってプロとアマチュアの垣根が取っ払われた現象が今まさに同じように見て取れます。最初は脅威となりましたが、その後コラボが始まって、やがてプロもアマも区別なくしのぎを削るような自由な世界になっていく流れですね。
 
 
 

YouTuberもアーティストも

 
 
動画のプロ画質は音楽で言うならプロ音質にあたります。
テロップや動画エディットの仕方はプロのアレンジにあたるでしょう。
 
人に役立つ情報は、人の心に寄り添うメロディー、
人を楽しませるアイディアは、人の心を動かす音楽性に言い換えることができますね。
 
 
つまり、いつの時代もどのジャンルも一緒です。
人のために動ける人だけが多くの人に必要とされるんですよね。
そして生き残っていく。
レベルは高くなければ自分が楽しいだけで人を楽しませられません。
人のために動くからみんなが笑顔になるのです。


 

 
 
 

 

制作依頼全般

 

  

音楽活動TIPS

 

 

過去記事